消費者金融の限度額増額のための対策
「限度額500万円!」という消費者金融広告が出ていたのに、実際消費者金融に申し込みをしたら審査結果10万円だった・・・なんてガッカリしたことはありませんか?
限度額をもっと上げるには?
すでに借り入れしているけれど、突然の出費で今すぐ追加で限度額よりちょっと多く借りたい!
そんなあなたのために今回は消費者金融の限度額の仕組みやもっと借りる方法についてご紹介します。
この限度額、消費者金融はどうやって審査して決めてるの?
消費者金融では審査の際、主に以下のことを手掛かりにして限度額を算出します。
1.年収
2.職業(勤務形態、勤続年数)
3.年齢
4.家族構成
5.居住環境(居住年数、賃貸か持ち家か)
6.他社からの借入・返済状況
1~5は信用や担保について、そして限度額に大きく影響するのは6の他社からの借り入れ状況です。消費者金融の審査自体通らなくなる可能性も出てくるばかりでなく、通ったとしても限度額が少なくなってしまいます。これは「総量規制」という法律があるためです。
消費者金融の総量規制ってどんな法律?年収との関係は?
「総量規制」をご存知ですか?
総量規制を一言でいうと「消費者金融などすべての貸金業者からの借入合計は年収の1/3まで」という法律です。
例えば年収300万円だと、借入限度額は100万円。そうか、1/3が限度額か、、、とあきらめないでください!
「貸金業者からの」とあります。
貸金業者とは「消費者金融、クレジット会社(キャッシング枠)、信販会社」の業態を指します。
つまり、銀行は限度額を決める総量規制の対象外!銀行系と消費者金融系を両方足したら1/3以上借り入れできることに!
もしあなたがどちらか片方からしか借金がないなら、消費者金融系と銀行系の併用で借り入れ限度額を増額できるかもしれません!
また、クレジットカードのショッピング枠も総量規制の対象にならないので、お金の使用目的によって支払い方法をショッピング枠と消費者金融の融資分と使い分けるのも実質的な限度額増になります。(クレジットカードのキャッシング枠は限度額に影響する総量規制対象なので注意が必要です。)
消費者金融業者に融資限度額を増額してもらうためにできること
複数の消費者金融業者に依頼せず、同じ業者の限度額を上げることも可能です。
消費者金融新規申込の場合、申込者の素性がわからないため、審査では申込者が「お金を貸したら返してくれる、信用できる人か?」を重視しています。なので「信用できる人」と判断されれば、初回申込の審査に通ることができます。
一方、限度額増額審査では、あなたの評価は利用実績から想定できているため、消費者金融は「さらに信頼していいか?」という観点から限度額増の可否を判断します。
消費者金融会社から案内が届く
融資する側からすると、信用できる人にお金を貸すのは売上増につながるわけですから、消費者金融業者から限度額増枠可能と判断できた方のみにDMや電話がくることがあります。
この営業活動、よくあるタイミングは返済し終わる前後。提案の後、審査を受けて通過すると限度額が増えます。消費者金融の優良顧客になってきた証!
また、限度額を上げると同時に消費者金融から金利を下げる提案がされることもあります。金利が下がると、借り入れ額は同じでも利息分が少なくなり返済が楽になるので余裕ができますね!
自分から消費者金融業者に頼む
いつ来るかわからない案内を待てない・・・ということももちろんあるはずです。そんなときはもちろん、自分から限度額増額の希望申請もできます。
自ら申請すると消費者金融業者は限度額増額の可否を決める審査に入ります。
この審査では初回の審査項目に加え、借り入れや返済を行ったという過去の実績も踏まえて限度額を上げるか決定をします。
増額申請するときの注意点
消費者金融系カードローンの借入限度額をもう少し上げたい、もう少しお金を借りたい場合は、増額を申込みする方法があります。
しかし、増額の申込みではいくつかの注意点があります。
申込み前に下記の7つの重要ポイントをしっかり抑えておく必要があります。
借入れ・返済を何度も行った人は要注意
すでに消費者金融系カードローンで借入れと返済を何度も行ってきた人は注意が必要です。頻繁に繰り返した結果、借入残高が減るどころか増えてしまいます。
その結果、「お金にルーズで返済能力に欠ける」とみなされてしまい、増額の申込みを断られる可能性が高いのです。
カードローンの利用実績があり、返済期日をきちんと守っているとしても、頻繁に借入れ・返済を繰り返していると不利になることもあります。
消費者金融に限度額増額の申込みを行う前に、他の金融機関からの借入残高も含めて早めに返済しておくこと、ここが重要ポイントになります。
契約した時よりも借入総額や借入件数が増えていたら要注意
増額の申込みを行う前に、カードローンの契約時よりも他社からの借入額や借入件数が増えていないかどうか、確認する必要があります。
万が一、契約時よりも他の金融機関からの借入総額や借入件数が増えてしまった場合、多重債務になるリスクが高くなります。
また、借入額が年収の3分の1を超えてしまうと、総量規制に抵触するため借り過ぎには注意が必要です。
総量規制に抵触した場合や多重債務に陥った場合は、増額申請を出しても断られる可能性が高いです。
仮に半年間に延納・滞納がない場合でも、借入件数や借入総額が増えた場合は、消費者金融会社から増額に関する電話やダイレクトメールなどの案内が届くことはまずありません。
クレジットのキャッシング枠に要注意
クレジットカードを持っている人は、キャッシング枠について確認する必要があります。
カードを作った後に、キャッシング枠は意外と見落としがちです。
クレジットカードでは、ショッピング枠は総量規制の対象外、キャッシング枠のみ対象となります。
増額申請の前にクレジットカードの契約書や利用明細書を見て、キャッシング枠の利用限度額を要チェックです。
返済期日に遅れてしまった場合
お金を借りた以上は返済期日にきちんと返済するのがルールです。
返済期日に遅れてしまった場合、たった1度きりでも消費者金融会社では記録が残ります。
過去・直近に返済に遅れた記録がある場合、増額申請をしても却下される確率が高いです。
やむを得ない事情で返済期日に間に合わない場合は、金融機関に事前に相談することです。その結果、返済期日にきちんと返済した場合は、増額が可能になる可能性もあります。
ただし、増額について審査が厳しい場合は、新たにカードローンの利用実績を積んでおかないと難しい場合もあります。
たった1回でも返済期日に遅れてしまうと、その時点で「返済能力に欠ける」とみなされてしまい、信用を失ってしまいます。
契約時よりも経済力が不安定になった場合
カードローンの契約は、定期的に安定した収入があり、返済能力がある人ならOKです。
しかし、契約後にリストラされた場合、給料やボーナスが減った場合、転職した場合は収入が減ります。
収入が不安定になった場合は、増額の申込みをしても却下される可能性が高いです。
年収が下がるとその分、総量規制の適用により、借入限度額にも影響するからです。
増額の申込みをした場合、新規での申込みとは違い、在籍確認の連絡が来るケースは少ないです。
しかし、すでに転職・退職した場合は、消費者金融会社に伝えておく必要があります。
連絡しないままだと、在籍していないことがばれてしまった場合に、新規での借入れや増額ができなくなることもあります。
契約時の内容の変更について連絡していない場合
契約時の内容に変更があった場合は、速やかに連絡する必要があります。
転職して勤務先の住所・電話番号が変わった場合、苗字が変わった場合、引越しで自宅の住所が変わった場合は、消費者金融会社に速やかに連絡することです。
増額申請を出す前に、変更箇所がある場合は必ず連絡しておかないと、規約に違反したとみなされ、信用を失ってしまいます。その結果、借入額を減額される可能性もあるので、注意が必要です。
増額申請の前に必要なものを揃えておくこと
消費者金融会社で増額申請を行う場合、また審査を受けることになります。
借入額を増やすわけですから、高額になる場合は新たに用意する書類も必要です。
収入・所得を証明する書類として、下記のうちいずれか1点の提出が必要となります。
- 源泉徴収票
- 所得証明書
- 市県民税の決定通知書
- 給与明細書 (直近2ヶ月分)
- 確定申告書
消費者金融会社では収入証明書を提出することで、増額した後の返済能力を判断します。
増額の審査に通るためのポイント
消費者金融への限度額増額の申込み後は誰でも無条件に増額できるというわけではなく、必ず審査をクリアしなければなりません。
増額の審査に通るための重要ポイントは、下記の通り5つあります。
総量規制に抵触しないこと
増額の申請時に、他の金融機関との借入れを汲めて年収の3分の1以下の金額であることを確認しておく必要があります。
たとえこれまでに1度も延納など借金返済トラブルを起こしたことがない人でも、年収の3分の1を超える金額になると総量規制に引っかかります。
これまできちんと返済していて総量規制に抵触しないように心がけていれば、とくに問題はありません。
返済期日に遅れないことが鉄則
審査に通過するには、最低でも半年~1年間は返済期日をきちんと守ることです。理想的なパターンとしては、その間に1~2度は完済することです。
カードローンの申込みの時点では少額での借入れで契約した場合でも、借入限度額ギリギリの金額まで借入れ・返済を頻繁に行った場合は要注意です。
お金に余裕がある時に臨時返済をすること
頻繁な借入れ・返済を行い、完済していない場合は審査に落ちる確率が高くなります。しかし、臨時返済をこまめに行い、完済した場合は返済能力があることが認められるケースもあります。
通常の返済期日に間に合うのが基本ですが、それ以前に臨時返済で速やかに返済できれば、返済能力が高いとみなされます。
増額の審査をクリアするには、お金に余裕がある時には早めに返済することです。
カードローンの借入件数を極力減らすこと
増額の審査に通過するには、カードローンの借入金額を減らすことはもちろん、借入件数を極力減らすことです。
総量規制や利息制限法など貸金業法の改正により、以前よりは多重債務など借金返済トラブルは減少しています。しかし、2016年に実施された調査によると、多重債務者の借入れ件数は3社~4社となっています。大手消費者金融会社では、複数の金融機関での借入件数は最大でも3社までという基準となっている場合があります。
とくに増額を希望しない場合は問題ありませんが、増額を希望する場合は、3社を超える借入だと審査に不利になる可能性大です。
これまで以上に収入が安定していれば理想的
増額の審査を通過するには、「借入限度額をアップした場合に借りたお金をきちんと返済できるか」が重要視されます。
新規での契約時よりも増額の申込み時のほうが、収入が安定し経済力が高い状態を維持していれば、返済能力があるとみなされます。
とくに月収・年収が以前と同じ状態でも、以前よりは支出が少なくなった場合は、増額の審査をクリアできる可能性が高いです。
- 昇給で月給・ボーナスの金額が増えた
- 転職して年収が増えた
- 生活環境が変わって毎月の支出が少なくなった
このような人は、増額の審査に通りやすいと言えるでしょう。
増額の審査では、収入証明書の提出が必須となる場合があります。滅多にないことですが、在籍確認の連絡が来る可能性もあります。
スムーズに対応ができる人なら、審査を難なく通過できることでしょう。
限度額増額のメリット
カードローンの借入限度額をアップすることによって得られるメリットは、下記の通り4つあります。
急にお金が必要になった時に借入れ可能な金額が増える
借入限度額が低い場合、その範囲内でしかお金の借入れができないので、限度額を超えるお金が必要な時にはどうにもなりません。
その点、借入限度額を増やすことで、急にお金が必要になった時にまとまったお金をすぐに用意できるようになります。
借入限度額が高くなっても必要がなければ無理に借りる必要はない
借入限度額を増額した場合でも、とくに必要がなければ無理に借りる必要はありません。借入限度額を50万円から100万円にアップしても、とくに借りる必要がなければ、限度額ギリギリまで借りなくても全然構いません。
また、限度額がアップしたからといって、返済や金利の条件が悪くなるというわけではないので安心です。
複数の金融機関でお金を借りる必要がなくなる
複数の金融機関でお金を借りていると、返済期日が1ヶ月のうちに複数日になることもあります。借入・返済状況を把握するのも難しくなります。
その点、1社で借入限度額をアップしておけば、複数の金融機関での借入れも不要で、借入・返済状況を把握しやすくなります。
返済時の利息のムダを省ける
カードローンの利用は、借入限度額が高ければより低金利になり、低ければ金利が高くつく仕組みです。
借入限度額をアップすれば、金利が低くなるのでこれまで以上にお金を借りやすく返済しやすくなります。
わかりやすく言えば、借入限度額が50万円の金融機関に3社で契約するよりも、1社で150万円の借入限度額にしておけば金利が低くなります。
たとえば大手消費者金融会社のアコムの場合、借入限度額が50万円の場合は実質年率で7.7%~18.0%の金利が適用されます。150万円に限度額をアップした場合は、金利の上限が15.0%になります。
100万円超200万円以下に限度額をアップすると、10万円借りても実質年率10.6%~13.6%ですから、金利のムダをかなり省くことができます。
借入限度額を高めに設定した後も、少額で借りておけば借りすぎを防げるし、金利の節約にもなります。
限度額増額のデメリット
カードローンの借入限度額を増額する場合、3つのデメリットがあることを十分踏まえておく必要があります。
本人の意志と無関係に借入限度額が減額されるケースも
借入限度額を増額した場合、カードローンの利用状況によっては本人の意志と無関係に限度額が減額されるケースもあります。
借入限度額が減額される原因はおもに4つ考えられます。
- 増額申請時に審査に落ちてしまった
- 属性の変更があったにも関わらず、金融機関に連絡を怠った場合
※勤務先の会社・連絡先電話番号・引越しによる住所変更や退職・転職で月収が下がった場合など
- 金融機関から督促状が届いたにも関わらず無視すること
- 頻繁な借入れ・延納・滞納が原因
この中でどれか1つでも該当するものがあれば、借入限度額が減額される可能性があります。
最悪の場合は追加での借入れ不可・利用停止になるケースも
増額申請時の審査の結果「増額は不可」となった場合でも、とりあえず現状を維持できます。仮に減額された場合でも、今後もカードローンで借入限度額の範囲内であればお金を借りることは可能です。
減額よりも最悪なケースは、カードローンの利用を強制的に止められることです。
返済期日を守れない場合、頻繁に延納を繰り返す人は、返済能力がないものとみなされる可能性もあります。
増額どころか、追加での借入れができなくなり、さらには利用停止になる可能性もあるので要注意です。利用停止は、カードローンの利用者と金融機関との間の信頼関係を失ったことを意味します。
他の金融機関でもお金を借りていて金融事故を起こした場合は、信用情報機関に照合すればすぐに調べられます。その場合は、カードローンの利用停止になる可能性が高いです。
借入限度額の増額で必要以上にお金を借りてしまう
借入限度額を増額することで、急にお金が必要になった時にまとまったお金を借りられるという点では便利です。
しかし、ちょっとお金が足りなくなると軽い気持ちでお金を借りてしまい、気がついたら借金が増えてしまったというケースも珍しくはありません。
増額したことで気を緩めると、借金返済トラブルの火種となってしまうのです。
増額したらこれまで以上にカードローンを計画的に利用すること、ムダな利用を減らすことです。
まとめ
消費者金融は総量規制に注意!
消費者金融では年収の1/3までしか借り入れできない
銀行は総量規制対象外なので、消費者金融と銀行の併用で借り入れ限度額を増額できる
限度額を増額するには
借り入れした消費者金融から増額可能な方のみ通知が届き、審査を受ける
自分から消費者金融に限度額増額の希望申請をする
限度額増額のメリット
複数の金融機関から借り入れていたのが、1社での借り入れで済み、返済時の利息の無駄も省ける
目次
- 1. この限度額、消費者金融はどうやって審査して決めてるの?
- 2. 消費者金融の総量規制ってどんな法律?年収との関係は?
- 2-1. 「総量規制」をご存知ですか?
- 3. 消費者金融業者に融資限度額を増額してもらうためにできること
- 3-1. 消費者金融会社から案内が届く
- 3-2. 自分から消費者金融業者に頼む
- 4. 増額申請するときの注意点
- 4-1. 借入れ・返済を何度も行った人は要注意
- 4-2. 契約した時よりも借入総額や借入件数が増えていたら要注意
- 4-3. クレジットのキャッシング枠に要注意
- 4-4. 返済期日に遅れてしまった場合
- 4-5. 契約時よりも経済力が不安定になった場合
- 4-6. 契約時の内容の変更について連絡していない場合
- 4-7. 増額申請の前に必要なものを揃えておくこと
- 5. 増額の審査に通るためのポイント
- 5-1. 総量規制に抵触しないこと
- 5-2. 返済期日に遅れないことが鉄則
- 5-3. お金に余裕がある時に臨時返済をすること
- 5-4. カードローンの借入件数を極力減らすこと
- 5-5. これまで以上に収入が安定していれば理想的
- 6. 限度額増額のメリット
- 6-1. 急にお金が必要になった時に借入れ可能な金額が増える
- 6-2. 借入限度額が高くなっても必要がなければ無理に借りる必要はない
- 6-3. 複数の金融機関でお金を借りる必要がなくなる
- 6-4. 返済時の利息のムダを省ける
- 7. 限度額増額のデメリット
- 8. まとめ