銀行でお金を借りるメリット・デメリット
「お金を借りる=銀行」と考える人はたくさんいるでしょう。
消費者金融でお金を借りるよりも銀行のほうがなんとなく安心できるイメージがありますよね。
でもその中で、銀行には「どんな種類のローンがあるか」、「どういう条件でお金を借りることができるのか」、「いくらくらいなら借り入れ可能か」まで詳しくご存知の方は少ないと思います。
また、銀行からお金を借りる時には、審査内容や方法、提出書類など細かい疑問もわいてきますよね。
ここでは、銀行でお金を借りる時に知っておきたい知識をまとめてご紹介します!
銀行系と消費者金融のカードローン特徴の違い
まず知っておきたいのが、「銀行系と消費者金融のカードローン特徴の違い」ではないでしょうか?
なんとなく銀行の方が安心?金利が低そう?逆にデメリットは…?
まずは、銀行系と消費者金融系で、ローンにどのような違いがあるのかを知っておきましょう。
金利の違い
金利は、消費者金融よりも銀行の方が低いです。
平均的な金利は、銀行が年4.0~14.0%、消費者金融が年4.5~18.0%。
ただ、消費者金融の場合は30日間利息0円などのキャンペーンも行っているので、返済時期などによっては消費者金融の方がお得になることもあります!
限度額の違い
銀行の場合は、一度限度額が決められると、そこから減らされるということはありません。
しかし消費者金融は、限度額の枠内でお金を借りると、再度借りる際にその都度審査が必要になる場合があります。
限度額枠内で自由にお金を借りることができるのは、銀行系カードローンということになります。
審査スピード、審査通過率の違い
審査スピード、通過率ともに、消費者金融の方が平均的に高いと言われています。
消費者金融の審査スピードは、最短30分!
審査通過率は、銀行はほとんど公表されていませんが、審査に落ちてしまったという声もよく聞きます。
消費者金融は、公表されているところで言うと、プロミス:43.5%、アコム:50.2%、アイフル:46.4%となっています。
即日融資の可否の違い
銀行の場合は、申し込み当日の即日融資は不可となっています。
しかし消費者金融は、最短30分とお伝えしたようにスピード審査がウリで、即日お金を借りることができます。
目的別と多目的別の違い
消費者金融は多目的ローンのみです。
しかし銀行の場合は、ローンに多様な種類があります。
消費者金融同様に多目的ローンもありますし、住宅ローンやマイカーローンなどの目的別ローンもあります。次で詳しくご紹介します。
銀行のローンは主に5種類!特長やお金を借りる際のポイントをご紹介!
銀行からお金を借りる時には、目的別にいくつかの種類に分かれたローンがあります。
ここでは、銀行でお金を借りる際によく利用されている主な5つを紹介していきます。
住宅ローン
住宅ローンとは、宅地の取得や住宅の新築・改築などの目的のために、銀行などからお金を借りるローンです。
住宅ローンは、大きく分けると公的住宅ローン(公的融資)と民間住宅ローン(民間融資)に分かれています。
主に利用されている銀行などの民間住宅ローンでは、年齢・勤続年数・収入をクリアすればお金を借りることができますが、銀行によって融資条件に差がありますので、各銀行で情報を得る必要があります。
金利
長い返済期間になるので、同じお金を借りるのでもわずかな金利の差で返済金額にかなりの差が出てしまいます。
なのでここは面倒がらずに、自分が借りることができる銀行の住宅ローンの金利をすべて確認してみましょう。
もし複数の住宅ローンを使う時には、原則的に金利の低いローンを優先してお金を借りるのが得策です。
変動金利型より固定金利型が安全
金利だけで見てみると変動金利型や2、3年金利固定タイプなどでは、低金利で設定しているものもあります。
しかし、返済期間は長いので今後の金利上昇リスクを考えると固定金利のほうが返済計画が立てやすく安全だと言えます。
契約する銀行数はなるべく少なく
契約する銀行数を増やすと、その都度契約書に添付する印紙税や事務手数料のような住宅購入費用とは異なるお金が必要となります。
そのため、契約する銀行の数が増えれば、それだけ別の手間とお金がかかることになってしまいます。
マイカーローン
マイカーローンとは、車を購入する際に利用するローン(分割払い)の一種です。
金融機関によっては「自動車ローン」「オートローン」「カーローン」とも呼ばれており、商品によってさまざまな名称がつけられています。
借りる目的を証明するため、契約書や見積書を提出する必要があります。
金利
自動車会社系のファイナンス会社や信販会社が提供するマイカーローンより銀行マイカーローンの方が金利が安いことが多いです。
銀行の方が審査が少々厳しい場合もありますが、自動車ディーラーで言われるままに契約せず、各銀行の金利を調べてみる価値ありです。
ローンに含められる費用に注意
一般的に車体価格のみの場合が多いですが、良く調べてみると中には免許取得費用、修理費用、車検費用などを含められるローンもあります。
その都度お金を借りる必要がある人などは、借りる前によく調べてみましょう。
教育ローン
教育ローンはお子さんの教育費用を借りることができるローンです。
公的な政府系金融機関が取り扱う「国の教育ローン」と、銀行など民間金融機関が行う「民間の教育ローン」と大きく2種類に分かれます。
銀行などからお金を借りる時には、義務教育以上の学校、専門学校、私立の小学校・中学校が対象になります。
入学金や授業料などまとまったお金が必要な時に借りることができます。塾や英会話などは対象外ですので、ご注意ください。
個人口座ではなく学校に直接振り込まれる
当たり前ですが、教育ローンの融資を他の住宅ローンやカーローンに利用することはできません。
そのため、個人の口座ではなく、対象の学校に直接振り込むようにしている銀行が多いです。
学校提携ローンに注意
最近では、学校のパンフレットに〇〇大学提携ローンなどと記載されていることがありますが、特に金利などにメリットがあるわけではないことが多いので注意してください。
長期間お金を借りる時にはわずかの金利の差でも返済金額が大きく変わります。
銀行の教育ローンの方が金利が低いことがほとんどのため、お金を借りる際にはしっかり比較することが重要です。
申請時期に注意
お金を借りるためには審査があり、受験シーズンには申し込みが殺到して通常よりも審査日数が長くなることが予想されます。
したがって、合格通知を受け取った後ではなく、受験料を支払った段階で早めに教育ローンを申請することがポイントです。
フリーローン
フリーローンは旅行や買物など、使い道が自由なローンです。
一部の銀行では、女性専用のフリーローン商品なども展開していますので、身近に感じますよね。
下記カードローンよりも限度額は少ないですが、低い金利でお金を借りることができるので少額のお金を借りたい人には向いています。
カードローン
カードローンは一般的な消費者金融系のカードローンと使い勝手はほぼ同じです。
一度審査に通ってしまえば、延滞などがない限り追加で借りることも可能になるので、何度も利用したい人にはおすすめです。
カードローンとフリーローンの違い
上記に出てきた「カードローン」と「フリーローン」。住宅ローンやカーローンの目的別と違い、多目的に利用できますが、この2つの違いがいまいち分かりにくいですよね。
そこで、大まかな違いを覚えておきましょう。
カードローン | フリーローン | |
---|---|---|
金利 | 高 | 低 |
借入限度額 | 高 | 低 |
審査基準 | 高 | 低 |
審査時間 | 短 | 長 |
追加融資 | 受けやすい | 受けにくい |
お金を借りる時には、「いくら必要か」、「いつまでに必要か」などによって借りる方法が変わってきます。
状況に合わせて、フリーローンとカードローンを使い分けましょう。
フリーローン
そこまでの金額は借りる必要はないけれど低い金利で借りたい時におすすめです!
ただし、カードローンと大きく違うのは、何度も借入をすることができないという点です。
改めて融資を受けたいときは、再度申込みをする必要があります。
また、利用目的を証明することができる書類を提出するケースも多いです。
主な銀行のフリーローンの金利は以下のようになっています。
銀行名 | 金利 |
---|---|
三菱UFJ銀行「ネットDE多目的ローン」 | 変動5.475% |
みずほ銀行「みずほ銀行多目的ローン」 | 変動5.875%・固定6.55% |
三井住友銀行「フリーローン 無担保型」 | 変動5.975% |
りそな銀行「プライベートローンJ」 | 固定6.5%~14.0% |
カードローン
急いでいるときや何度もお金を借りる必要がある場合に便利!
ただし、消費者金融と違い即日融資は行えなくなりましたので、即日お金を借りる必要があるという方には不向きです。
主な銀行系カードローンの金利は以下のようになっています。
銀行名 | 金利 |
---|---|
三菱UFJ銀行カードローン | 4.6%~14.6% |
みずほ銀行カードローン | 4.0%~14.0% |
三井住友銀行カードローン | 4.0%~14.5% |
りそな銀行カードローン | 3.5%~12.475% |
審査基準と必要書類、融資までの流れはこちら!
銀行からお金を借りる時には、必ず審査を通らなければなりません。
ここではお金を借りるための一般的な審査基準と、審査の際に必要な書類についてお伝えしていきます。
一般的に言われている審査基準
- 今までどこかの銀行や消費者金融などでお金を借りたことがあるか
- 今まで借りたことがある場合、滞納していないか
- クレジットカードの返済状況に遅延や滞納がないか
- 安定した収入があるか
- 20歳を超えているか
必要書類
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、パスポートなど)
- 収入証明書(給与明細、源泉徴収票など)
申請後の流れ
お金を借りるための申請を出した後、
- 審査
- 必要書類の提出
- 契約完了
- お金を引き出すためのカード発行 もしくは 振込
と進みます。
この間に会社に在籍確認がありますが、銀行名でかけてくる場合もあれば、あらかじめ伝えた個人名で電話をかけてくれることもありますので、会社にはローンを申し込んだことはばれることはないでしょう。
銀行でお金を借りやすい人・借りにくい人の比較
自営業<会社勤め
先ほどもお伝えしたように、銀行でお金を借りるポイントとして挙げられるのが、安定した収入。
自営業と会社勤めの人で、たとえ年収が同じだとしても、会社勤めの人の方が収入が安定しているとみなされます。
また、会社は資本金などの情報が公開されていますので、貸す側の信頼も得やすいです。
自営業の場合には、過去数年間に一定額以上の所得が必要などと基準が厳しく設けられています。
銀行との取引の有無
お金を借りる銀行で、既にローンの実績がある、口座を利用している、などで長期間取引していれば、お金は借りやすくなります。
銀行は、自行口座の預金残高はわかりますので、十分な預金残高があり、自行を頻繁に利用してくれている人であれば、優良顧客としてお金を貸してくれます。
たとえば、銀行の住宅ローンを利用している人は、同じ銀行の他のローンで金利などの条件が優遇されることもあります。
新たに借入をする場合には、既に取引している銀行を選んだ方が審査に通過しやすいことがあります。
借入経験の有無
これまでお金を借りる経験をしたことがない人の方が、お金を借りやすいと思いがちですが、それは違います。
実際は、借入実績がある人の方がお金を借りやすくなっています。
借入経験のない人は、カードローンの申し込みをしても、最初は利用限度額が低めに設定されることが多いです。
逆に、他社でカードローンの利用実績があり、これまで延滞したこともないという人は、銀行系カードローンの審査でも優遇されます。
学生や無職の主婦でもお金を借りることができるの?条件は?
銀行系カードローンなら、学生でも無職でも条件をクリアしていればお金を借りることができます。
お金を借りるためには、アルバイトでもよいので収入があることと、年齢が20歳を超えていることが条件になります。
無職の専業主婦の方は、銀行系カードローンのみお金を借りることができ、逆に消費者金融では借りることができません。
お金を借りるためには、配偶者に安定した収入があることと、年齢が20歳を超えていることが条件になります。
また、配偶者の収入証明書などが必要になります。
ちなみに、どちらも年齢の上限は銀行によって異なりますが、60~70歳に設定されていることが多いです。
また、大きな金額のお金を借りる場合には、高齢になればなるほど条件が厳しくなり審査が通らなくなるので注意が必要です。
【まとめ】銀行のローンを利用するメリット・デメリット
メリット
- 消費者金融と比べて金利が低く、利息が安い
- 口座を持っている銀行の場合、キャッシュカードでお金を借りられることがある
- もし電話などの連絡があっても銀行名なので、家族や会社にバレにくい
- 身近な銀行なので安心
デメリット
- 即日お金を借りることができない
- 審査が厳しい
- 口座を持っていない銀行の場合、お金を借りるまでに数週間もかかることがある
監修者(ファイナンシャルプランナー)からのアドバイス

お金を借りる際は返済条件の確認と確実な返済計画を立ててください。
-
1、 お金を借りたい場合、まず家族など身内に相談を。
説明は必要になりますが、低金利、金利なし等の好条件でお金を借りることができるかもしれません。 -
2、 金利や期間などの返済条件をよく確認して。
条件によって返済金額は変わってきます。借りる際はよく確認をしてください。 -
3、 最悪な場合を想定した返済計画を立てて
今後こんなはずではなかったということが十分起こり得ます。
考えうる最悪な場合になっても、返済ができる範囲で借りられることをオススメします。